だから嫌いなんだ。2
そんな中、弟が大きな試合に出れることが決まった。
家族総出で観戦しに行こう!
ということになりそこには叔父さんも誘われていくこととなった。
親族は一番近い席で観戦できるよう弟が取り計らってくれた。
会場は超満員、大きな画面に選手たちが映し出され家族は弟が映った時は大歓声をあげた。
そんなスタジアムの中、選手たちが入場した。
弟の幼い頃からの親友でチームメイトの一人も一緒に出場することになっていた。
ただ、この日は体調があまり良くなくベンチを余儀なくされてしまう。
試合が開始され観客が熱狂する中、弟のチームは格の違いを見せつけるかのように得点を加算していった。
試合も後半戦になり、もう負けることは有りえないとなったので弟は監督にこう言った。
弟「親友を少しでも試合に出してやってくれ!ここ試合ができることはとても名誉なことなんだ!監督にもわかるでしょう?今日しかないんだ!少しでいいから出してやってくれ!」
監督「気持ちはわかるがそれはなぁ〜...」
親友「そうさ。体調も良くないし俺が出たらお荷物でしかないよ。」
弟「いや、そんなことはないさ!今までみんなで頑張ってここまで来たんだ!お前の分はみんなでカバーするよ!」
そんな言葉もあり親友は最後の最後、少しだけ試合に出ることが許された。
最後に親友が出てきて、試合が再開される。
弟はこの試合で一度でも親友にボールを持ってもらいたくてパスをする。
その思いに答えようと親友は死守しようとする。
そこにタックルが来て親友は倒されてしまう。
弟は走り寄り、「大丈夫か!?」と声をかける。
返事がない、こちらを振り向き吐血して死んでしまう。
大きな画面にそれが映し出され、スタジアムの観客たちは錯乱し狂気に包まれる。
スタジアムのいろいろなところが映し出され、まるで親友が引き金だったかのように他の感染者たちが吐血したり、中には「もう終わりだ」と言って自分を傷つけ周りの人に飛び散らせたりしているものもいた。
そこに警察が入ってきて、感染者を射殺し始める。
兄は弟の近くに走り寄り、「大丈夫か!?」と聞く。
弟「今日の夕食はなんだい?祝杯なんだから豪華に頼むよ?」
兄「もちろんだ!とっておきのものを準備しておくさ!」と答える。
弟「すぐ帰るよ。」と伝え、立ち上がり叔父さんの方へ歩き出す。
警察が近くに来て銃を構える。
叔父さんはその警察に手帳を見せて拳銃を下げさせる。
弟は叔父さんに笑顔で「よろしく。」と一言。
叔父さんは黙って頷き、弟を撃つ。
兄は泣き崩れ、叔父さんに八つ当たりをする。
その兄をなだめながら叔父は顔を上げる。
スタジアムの大きなスクリーンに会場の惨劇が生々しく映っていた。
そして一言、叔父さんは呟いた。
「だから大きなテレビは嫌いなんだ。」
ここまでが夢の内容でした。
前回よりは少し読みやすくなったかも...
ただもっと文章力をつけないとわかりづらいですね...
精進します。
読んでいただいた方、ありがとうございます!